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モダンガールと大正末期~昭和初期を ひたすら追ひ掛ける淺井カヨです。
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~北海道へ行く~
(札幌、小樽への旅)

平成20年 8月29日(金)1/5 第1日目

生まれて初めての
北海道への旅が始まりました。

小さな大正時代のトランクに荷物を詰めて
早朝から、札幌へ向けて
ひとりで列車に乘りました。

途中まで順調に進みましたが、
岩手の一ノ関で約1時間程の
待ち時間があつたので、
列車を降りて街を散策しました。

麥藁帽を被つた園兒が母に手を引かれてゐたり
風呂敷包みを背負つた老女がゐました。
これらの光景が印象に殘りました。

驛前の看板には、大正時代の酒藏を活用した
博物館があると書いてあつたので
そこへ行かうと思ひました。
暫く進むと、古さうな教會があり
隣には舊沼田家武家住宅がありました。
江戸時代後期の沼田家が
見事に復元されてゐて感心しました。
教會は、昭和4年の建築でした。

ドンピシャリであります。

果してドンピシャリと書くべきか、、、。

ここで約30分ほど資料を調べ、
明解國語辭典(昭和18年復刻版)も見ましたが
“ドンピシャリ”は、載つてゐません。
氣持ちは“ドンピシャリ”でありましたが、
これは戰後の言葉ぢやないか?と思ひました。

かう云ふ建築を、さらりと旅先で見つけてしまふと
私には當時の人がついてゐるんぢやないかと
本氣で思つてしまひます。
(何で適當に歩いてゐて
ここへ來れてしまふのか。)

私は一神教徒ではありませんが、
一関教會の内部を見たかつたので
思いきつてドアを叩いてみました。
しかし誰も出て來ません。
 
隣の幼稚園の呼び鈴を鳴らすと、先生らしき
人が現はれました。
近代建築への熱意を語ると
中へ案内してくれました。
その時の私は、釣鐘型の帽子に革トランクに
ロイド眼鏡でしたから、「この人は古いものが
好きさうだ。」と思つてくれたかもしれません。

一階の禮拜堂、二階の階段も上がらせて
戴きました。
階段は狹く、階段の屋根が開閉式に成つて
いて非常に獨特な作りでした。
先生曰く、閉めた事は今までに一度もないさうで、
何故閉まる樣になつてゐるかもよくわからないと
云ふことでした。2階の屋根裏部屋の樣な所からは、
天井の梁がよく見えました。
先生に御禮を云ひ、一ノ関驛へと戻りました。
結局、酒藏までは時間がなくて
辿り着けませんでしたがいつか出掛けてみたい
ものです。

驛では、ちやぐちやぐ馬子の置物や
漆の秀衡塗(ひでひらぬり)を見ました。
秀衡塗の製品を愛用してゐるのですが、
非常に使ひ心地が良いのでお薦めです。

途中で、列車の心地良い振動に
うとうとしながら半目を開けると、
殆ど誰も乘つてゐない
車内の向かひ側に
一人の老女が坐つてゐました。
老女の身體は小さく、横竝びの坐席の上で
正坐をしてゐました。靴はきちんと
揃へられてゐて、何だか不思議な光景でした。
其の表情は觀音樣のやうに
穩やかに見えました、、、。
またうとうと目を閉ぢてゐる間に、どこで
老女が降りたのか氣が附かない儘に
目の前には全く違ふ人がいつの間にか
普通に坐つてゐました。
その時に、
(遂に東北へ來た。)と感じました。

盛岡へ向かひ、岩手の“銀河鐵道”
に乘り、八戸へと向かひました。

今度は、向かひに坐つてゐた女性が
物憂げな表情を してゐて、
それがあまりにもきれいで
つい見とれてしまひました。

“ミュール”に“ジーンズ”に
“パーカー”に
薄化粧の女性で、
私とは格好も全く對極なのですが
(全て持つて居ません。)
きれいな方は何をお召しでも
きれいだなと思つたものです。
どんな顏かと云ふと
角川映畫で看板女優だつた頃の
“薬師丸ひろ子”に似てゐました。
左藥指に指輪があつたので
新婚さんかしら、なぞと思ひながら
列車に搖られて居りました。

八戸で降り、その先は
天氣が荒れてゐて
青森への列車の
出發が一時間程遲れました。
もともと本數が少なかつたので
あまり支障はありませんでしたが、
驛はがやがやと賑わつてゐました。
“薬師丸さん”も、どこやらに
電話をしてゐる樣でそのまま
視界から消えて行きました。
もう視界に入る事は二度とないのでせう、、、。
旅だなアと思つたものです。

さて、青森驛へと到着しました。
青森へ訪れるのは、約13年振りで
久し振りだなと思ひました。
 
急行「はまなす」の出發時間までに
青森の商店街にある定食屋を探しました。
地元らしい定食屋を探す爲に、商店街を
うろつきました。
路上で誰かが三味線を彈いて
いて、夜の商店街にこだましてゐます。
やつと定食屋を見つけ、
うにといくらの丼を注文しました。
今まで生きてきた中で食べたうにの中で
今夜の青森のうにが、一等おいしかつたです。
三味線の鳴り響く、驛の商店街を歩いて
青森驛へと戻りました。

プラットホームで30分位
急行「はまなす」の到着を待ちました。
既に何人かの列が出來てゐて、
皆、大きな鞄を持つてゐます。

プラットホームに急行「はまなす」が
到着しました。
この車輛は旅の氣分を盛り上げる、と
思ひました。
たくさんの “鐵ちやん”が
冩眞を撮つてゐました。
私も、鐵子ちやんに成つて
フィルムカメラで
(勿論デジタルではない。)
冩眞を撮りました。

夜行列車の中では
ぐつすりと安眠出來ました。
鐵道の旅には慣れてゐるのです。

しかし、これが自家用車であれば
どんなに運轉が上手くても、
落ち着けません。
何故なら、立ち上がる
ことすら難しい小さな箱の中で、
レールすらなく、
凄い勢ひで常に座ったまま移動してゐるのが
身體に合はないのであります。
 
目が覺めれば、初めての北海道です。
旅は續きます。
 
(2/5 へ)
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  淺井 カヨ
性別:
女性
自己紹介:
日本の大正末期から
昭和初期の
モダンガールと、
同時代を追ひ掛けてゐます。

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