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モダンガールと大正末期~昭和初期を ひたすら追ひ掛ける淺井カヨです。
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連載第24回「週刊モガ」蓄音器の夕べ、開催迫る

 

高速バスからの、初日の出。

御機嫌如何でせうか。
日本モダンガール協會「週刊モガ」編集長の淺井カヨです。
本年1月1日、私は今郷里にて此の
「週刊モガ」をしたゝめて居ります。

大晦日に、深夜バスで故郷へ向かひましたが
思はぬ變事(アクシデント)も有りました。

消燈時間が過ぎた車内は眞つ暗でしたが、
走行中にけたゝましい警告音が鳴り響きました。
最初は誰かの目覺時計の音かと思ひましたが、
樣子が變でした。

暫くするとバスは急停止しました。

「煖房用の冷却水が足りなくなりましたので
停止しました。此れから車内の
煖房が效かなくなりますので、
皆樣、風邪をひかない樣に氣をつけて下さい。」と
半ば冗談かと思ふやうな告知が流れたのです。
車内の温度は、みるみる下がり
乘客34名が震へ上がりました。

運轉手は少し離れた場所にある洗面所から
眞青な顏で何往復もして大量の水を運んでゐるのでした。
大變な年明けです。

結局、駐車場の休憩室にて待機と成り、
1時間後位に代換バスが到着し、乘り換へてから
定刻よりも3時間遲れて目的地へと到着したのでした。
格安夜行バスは便利ですが、
稀にこんなことがあるので要注意です。
(因に東京行は何の問題もなく到着出來ました。)

郷里では、温泉へ出掛けたり、墓參りをして過ごしました。

さて、昨年更新しました「週刊モガ」短篇、
齒科醫院へ通ひたい、本當の理由
云ふ
記事の其の後に就いてお知らせしたく存じます。
未讀の御方は、御高覽下さいまし。

大正時代の齒科へ通へると喜び勇んでゐた私で
ありました。しかし、治療の總額を尋ねた所、
全部で×萬圓位かゝります、とのお話があつて
たぢろいでしまつたのでした。

何しろ大して痛くもないのに、
蟲齒があると云はれたのも考へてみれば
をかしな話で、齒の清掃を頼みましたが
齒石が完全に取れてゐないのも氣がかりでした。
生前母が、「齒醫者だけは氣を附けなさい。」
と何度も云つた事をふと想ひ出しました。
周りに相談してみると、大正を追ひかけるのも良いけれど
齒だけは、最新式にした方が良い、と云ふ
意見が大多數で、
以前住んでゐた時にかかつた、
腕の良い齒科醫の元へ
出掛ける事にしました。

此處の先生から、以前
「左上の2,3番目の奧齒で
いつも飴玉を舐めるでせう。」と
ピタリと言ひ當てられ
ドキリとした私は
其れ以降、飴玉を舐めるのは
一切やめたのであります。

久し振りに其の齒科へ參りますと
先生は、私の過去のレントゲンを
取り出して來ました。
其処には、平成14年12月と書かれてゐて
時間の經過を感慨深く感じました。

健康診斷で蟲齒が5本有ると云はれたので
診て下さいと傳へました。
全部の齒を見て戴いてから、
8年振りにレントゲンを撮りました。

「うーむ・・・。」先生は何か考へていらつしやいました。

「淺井さん、治療が必要な齒は一本もないです。」

「え。」

「蟲齒もアルにはアルのですが、ごく初期の段階で
すぐに治療した方が良いものは、ありませんヨ。」

大正齒科(假名)では5本の蟲齒があつて、
治療費が×萬圓かゝると
聞いた私はビックリ、驚愕してしまひました。

「蟲齒が5本あつてすぐに治療を、と云はれたのです。」

「齒科醫によつては、どんどん治し度いと云ふ所も
あるのかもしれませんね、、、。」

もう少しで、治す必要のない齒を×萬圓かけて
削つてしまふところでした。幾ら大正が好きでも
齒だけは守らなければなりません。今回は周りの
忠告を守つて良かつたと
云ふわけです。恐ろしい話です。

非大正齒科、腕は良いのですが
建物が雜居ビルの一室で、ちつとも大正的
ぢやないのが問題であります。

そんな理由で、大正の齒科通ひは斷念したので
ありますが、また大正の病院を見つけたら
一度は訪れてしまふだらうなと考へる
今日此の頃なのでした。

そろそろ今週の表題であります
「蓄音器の夕べ、開催迫る」のお話を始めたいと
思ひます。

今月の1月30日にひよんなことから開催が
決定しました催事に就いてのお話をします。

近所の古道具店にいつ頃からか
ポータブル(旅行用の手提げ、
持ち運びの出來る輕い蓄音器)が入荷して
ずつと氣に成つて居りました。
當初は目立つ所に置かれてゐたのですが、
いつしか店内の一等目立たない所に追ひやられ、
革鞄や古着が上に積まれるやうに
なつてをりました。
店内の照明も暗く、其處にポータブルが
あるなぞとは殆ど誰も
氣は附かないのでは、と思ひました。
店員に、SP盤と針を持參したら、
此處で試聽出來るのかと問ふと、
どうぞと返事をされました。

數日後、SP盤と鐵針を持參して
古道具屋へ出向き、
ポータプルを再び目立つ所へ
出して貰ひました。

持參したSP盤は、コロムビアのボレロでした。
ボレロを持ち込んだことには大した理由も無く
強弱が分り易い事と、
單に好きな曲だからなのでした。
中のサウンドボックス(音響凾)も綺麗で、
目立つ錆も無く、完動品でした。

Viva-tonal Columbia Grafonola MODEL-NO.250
書かれたポータブルでありました。

專門家に尋ねるとなかなか良い機種だと
云ふお話でしたので、状態を見て贖入を決めました。
×萬圓、ならば手が屆かないのですが、
×千圓と云ふ値が附いてをり、更に店側から
値引きを提案されました。
贖入すると、賣約と云ふシールが貼られました。

いつもの實用自轉車の荷臺に
括り附けて持ち歸らうかと
思ひましたが、一寸重いので考へあぐねてゐると
店員が、營業が終はつたら
配達に伺ひます、と云ふのでした。

淺井カヨ 「其れは、助かりますワ。
何時頃いらつしやいまして。」

店員 「深夜1時頃まで營業なので、
1時半には伺ひます。」

淺井カヨ 「1時半(!)。
到着したら御電話を下さい、、、。」

そんなわけで、店を出た私は
ベッドの上でうつらうつらとし乍ら、
ポータブルの蓄音器が屆くことを
今か今かと待つてゐたのです。

はたして深夜1時頃、電話のベルが鳴りました。

いつもの黒電話のベルが、と云ひたいのですが
4號自動式電話のダイヤルの調子が惡くなり、つひに
修理に出さなければ使用出來なくなつてしまひました。

そして、その頃圖らずも近所の着物屋の軒先に
電送機附の中古の電話(現代物!)が
ポツンと置かれて居りまして
「まだ使へますので使つて下さい。御自由にどうぞ。」と
書かれてゐたのであります。

何たる、恐るべき偶然なのでせう。

電送機附電話を拾つてしまつた私は
黒電話が治る迄の代用品として、使用してをります。
停電に成つたら使へない、へんなシロモノであります。
嗚呼、、、。必ずやまた黒電話を使用し度いのでどうか
ガッカリしないで下さいまし。

先日、自室に來訪された方が
「淺井さんの家で、黒電話ぢやないものが
鳴つてゐる!」
と大層驚かれたのですが、
さう云ふ理由なのです。アヽ。

話がすつかり逸れましたが
夜中の1時過ぎに電話のベルではなく
電話の電子着信音(!)が鳴つたのでした。

てつきり古道具店かと思つて電話に出ると、
友人からの電話でした。

電話口の友人は、
「今、西荻窪のTHE“ロック”食堂に居るヨ。」
と云ふことでした。
THE“ロック”食堂は、西荻窪驛近くにある
秋田料理やお酒が美味しい店で
よく通つてゐる店の一つです。
元々、某打上會で初めて
お誘ひ戴いたのですが、其れ以來
ちよくちよく通つて居ります。
オーナーや店長の人柄が良く
ロックの事は未だ餘りよく分らないのですが、
私にとつて居心地の良い店なのであります。
(ボブ・ディランの來日公演へは何度か出掛け
たものですが、、。)

別に無理に誘つてゐるわけぢやあないヨ、と友人は
云ふのですが、THE“ロック”食堂にゐると云はれたら、
用事の無い限りは伺ひますわヨ。

もうすぐ自宅に蓄音器が配達されるので、屆いたら行けると
答へると、夜中の1時過ぎに蓄音器が屆く、と云ふ状況が
よく飮み込めないらしいのでした。(それはさうだらう。)

友人からの電話を切つた後に
暫くすると古道具屋から電話が有りました。
ポータブルの配達が來たのでした。
てつきり乘用車で運んでくるのかと思つたら、
自轉車の荷臺に乘せて、何故か2臺の自轉車で
店員2名で來たのでした。

無事に蓄音器を受け取つた私は、早速SPレコードを
掛け度くて掛け度くてしようがなくなつてしまつたので
あります。

THE“ロック”食堂にポータブルと
レコード共々實用自轉車の荷臺に乘せて
お店で一寸掛けさせて戴かうと思ひました。

いつも大きな音量でロックが
流れてゐるお店なので
おそらく音量に就いては問題ないだらうと思ひました。
駄目で元々、運が良ければ
2~3曲ならオオケイが出るかもしれない、と思つて
早速お店へ實用自轉車で向かひました。
さうは言つてもつい澤山のレコードを
レコード・ケエスに入れました。

餘りにも大きな荷物を積んでゐたので、ゆつくり運轉して
向かひました。新しい蓄音器が嬉しくて、つい顏が
綻んでしまひ、店の前で
そのニヤケた顏を友人にキチンと見られたので
ありました。

お店には、オーナー、店長、友人、
兵庫から偶々來てゐるのだと言ふ
若き女性、奧には男性(聞いた所によると占ひ師)が
いらつしやいました。

蓄音器を掛け度い旨を傳へると、
こゝろよくオー・ケーして下さり
感無量でした。古道具屋で試聽した時よりも
格段に大きな音が店内に鳴り響き、我ながら
感動しました。初めて蓄音器の生音を聽いたと云ふ
友人も喜んでゐる模樣でした。

俄か「レコード・ガール」と成つて、
結局、持つて來たレコードの全部を掛け、
閉店時間の朝までレコード廻聽會を
開催してしまつたと云ふわけです。

其の日は休日でしたので、
朝歸りの後は、午後までうつかり眠つてしまひました。
ニヒル牛へ行き、
西荻南の仁三郎百貨店(私は此の店の
雰圍氣を非常に好みます。)を覗いた後、
THE“ロック”食堂と同じ通りにある
カフェ・オーケストラのライスカレーが無性に
戴きたくなりまして店のドアを開けました。
美味しいライスカレーを戴いて、さア家へ戻らうと思つて
THE“ロック”食堂の前を通り過ぎようとすると、其処に
御近所のA女史が偶々外にいらしたのでした。

今朝までお店に居たのに、またすぐに伺ふのもどうかと
思つたのですが、ついフラリとまた中へ寄つてしまつたのでした。

昨晩からの蓄音器のお話をしてゐると、
蓄音器をお持ちだと云ふK氏が
いらつしやいまして、何人か蓄音器とレコードを
持つてゐる人が集まつて、聞き比べてみたら
面白いのではないか、とお話がトントン拍子に進み、
日程は1月30日(日)の7時~11時で
決定したのでした。タイトルは
「蓄音器の夕べ」

後日、何人か蓄音器とレコードをお持ちの方に
聲を掛けて參加していただくことに成りました。
また、詳細は近いうちに發表する豫定です。

昨晩の深夜、蓄音器が屆き
翌日にはイヴェントの日程が決まつてしまふと云ふ、
不思議な流れでした。入場無料ですが、
飮み物か食べ物の注文をしていただくと云ふことで
決定いたしました。
散らしが出來上がりましたら
改めて告知したいと思ひます。

昨年の×マスの深夜にも、
お店で蓄音器を掛けました。別の細い針を
數種類持つて行つたら、今度は音が響かず
臺や盤によつても音の響きが全く違ふので、
其れにまづ驚いてしまひました。私は
蓄音器やSP盤に關しては本當に素人で
學習の日々なのですが、其の奧の深さに改めて
驚愕した次第です。友人のやうに、
全く蓄音器の生の音を聽いたことが
なかつた方に、少しでも興味を持って頂く
機會が作れたらと思ひます。

蓄音器を初めて入手したのは、埃及の
古道具店でした。印度製の現代物、ラッパ附で
一応大きな音は出ましたが、
實用と云ふよりは飾りの樣な製品です。僞ニッパー君が
描かれてをります。何故か希臘製の
レコード附でした。
今囘で、4臺目の蓄音器です。

そんなわけで、1月30日の夜は
THE“ロック”食堂へレコードを聽きに
御氣輕に是非いらして下さい。

ちなみに、1月16日の夜21時~22時にも私のみですが
蓄音器でレコードを掛けます。この日は、
誕生日なので、好きなレコードを掛けさせて戴きます。
御時間ある方はいらして下さいネ。

まだまだ「週刊モガ」にて
お傳へしたい事が澤山ありますので、
また近い内にお目にかかります。

寒い冬が續きますが、
御身體ご自愛下さいまし。


朝まで過ごせるカフェー

↓祝大正百年↓

祝㍽㍽㍽㍽㍽㍽㍽㍽㍽㍽㍽㍽㍽㍽㍽㍽㍽㍽100年

     日本モダンガール協會  淺井カヨ   

祝㍽㍽㍽㍽㍽㍽㍽㍽㍽㍽㍽㍽㍽㍽㍽㍽㍽㍽100年

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日本の大正末期から
昭和初期の
モダンガールと、
同時代を追ひ掛けてゐます。

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